余分な脂肪を混ぜないヘルシーなパティの香ばしさは牧草牛のヘルシーハンバーグ。
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食育コラム 第4回 調理と健康の関係
前回のお話で、不安を食卓に持ち込まないための第一歩として、「選食力」についてお話しました。食の理想は、安全な食材だけを食べること。しかし毎日の食生活で、高価で手に入りにくい食材を常に使いつづけることは難しいですね。そこで、健康な食生活を実現する次のアドバイスが「調理」の工夫です。
調理には大きく分けて2つの行程があります。「下ごしらえ」と「食べ方の工夫」です。下ごしらえは、洗う、皮をむく、ゆでこぼす、漬けるなど、料理の“基本の基本”といわれる作業です。下ごしらえは料理の味わいを深めるだけのものではありません。そこには、食材をより安全に食べる為の「日本人の知恵」が息づいています。例えば、流水洗いや湯通しは残留農薬を除去する第一歩。生で食べる野菜や果物は勿論ですが、食品添加物が含まれているハムやかまぼこなどの加工食品にも有効な下ごしらえです。
ソーセージは切り目を入れてゆでこぼすと亜硫酸ナトリウムなどの添加物も減少するようです。また、塩を振ってまな板の上で転がす「板ずり」は、塩の浸透圧で水分と一緒に残留農薬を溶け出させるのに効果的。魚介類に含まれる海水の汚染物質を溶け出させるには酢水に5分間ほど浸すと良いでしょう。下味をつけるための醤油づけや味噌づけも、肉や魚の不安物質を取り除くのに有効な調理方法です。
次に調理ですが、最近、「脂抜き調理」が注目されています。特に肉や魚を蒸したり、網焼きにしたり湯通し(しゃぶしゃぶ)にしたりして、脂肪分を落とすことが人気のようです。しかし、脂質は脂溶性の栄養分を吸収するのに欠かせない栄養素です。調理では美味しさや栄養素を素材に閉じ込める役目も果たします。せっかく栄養豊富な食材を使っても、上手に吸収できなければもったいないですね。それにステーキ、焼肉、とんかつなどは子どもも大人も大好きで「少量で満腹感」が味わえるメニューです。そこでステーキなどの料理には、脂肪分の少ない“育てられ方”をした食材を選んで、良い油を使って料理してはいかがでしょうか。
例えばニュージーランドのように完全放牧で育てる牛肉は、もともと脂分の少ない赤身肉ですから、オリーブオイルや健康油などを使ってボリューム感のある調理をしてみましょう。ここで子どもたちにはビタミンの豊富な健康油を、ご主人にはコレステロールを 押さえる健康油を、という具合にそれぞれに適した調理油を使うのも賢い工夫です。もちろん、たんぱく質の消化と吸収を助けるミネラル野菜の「食べ合わせ」を忘れずに。
服部幸應(はっとりゆきお)
(学)服部学園・服部栄養専門学校の理事長・校長/医学博士。
食育をテーマにした講演活動等に取り組み、内閣府「食育推進会議」、内閣官房「新健康フロンティア戦略本会議」委員、厚生労働省、農林水産省、文部科学省、東京都等の委員を務めるほか、(社)全国調理師養成施設協会会長などで広く活躍している。

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