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食育コラム 第2回 健康で安全な食材とは

2007年01月05日(金)

今の日本はいつでも気軽に食材を購入したり、食事ができるようになりましたが、その反面「旬の味わい」や「食の安全」といった大切なことが昔より見えにくくなっているように思えます。近年ではBSEや鳥インフルエンザ、残留農薬や偽装表示など、食にまつわる危険や不安を伝えるニュースも増えました。いまや質の良い食材とは価格のみで測るものではなくなりましたし、私たちは自らの健康で安全な食生活を営むための知識を身につける必要も出てきました。

そのためには、食べ物の旬を考えること、味の違いに敏感になること、危険を避けるための知識を持つことが必要です。旬の食材や安全に生産された食材を食べることで鮮度や食べ物のうまみを知り、パッケージに記載された食品表示から旬の時期、産地、賞味(または消費)期限、避けたい食品添加物など情報を読み取る、こうした「本物の食べ物を知り、食べ物の安全性を見抜く力」を、私は「選食力」と定義しています。

私は講演会などで「選食力」についてお話するときにはさらに、安全な食材を購入するためには信頼できるお店選びも大切だと話しています。「不安を食卓に持ち込まない」ためには、まず不安な食材を買わないことが大切です。安全な食材を購入するという基準で考えるならば、やはり価格の安さや利便性などに迷わされず、店の清潔さやスタッフの対応なども含めて、店全体が誠意を持って食品を扱っているかどうかにも注目してください。輸入食材の安全性についても同様に考えられるでしょう。たとえば食肉の買い方としては、輸入肉を買うか買わないかの判断は個々の消費者に委ねられますが、輸入肉の場合は原産地表示をしっかり見る、余分な脂身のついていないものを買う、などの注意を払いましょう。さらに 生産国が家畜の育成環境やトレーサビリティなどについて国家レベルで対応しているかなども判断基準のひとつとなるでしょう。生産農場から加工工場まで厳しく衛生管理がなされ、政府によって食肉検査システムが確立されているかどうかが大切です。このように消費者が安心して購入できる生産国がどこかを知ることも今後必要となってくると思われます。

今年は安全な食事をおいしく味わうために、素材となる食べ物の本質を見抜く力を養うことを意識してみてはいかがでしょうか。

服部幸應(はっとりゆきお)

(学)服部学園・服部栄養専門学校の理事長・校長/医学博士。
食育をテーマにした講演活動等に取り組み、内閣府「食育推進会議」、内閣官房「新健康フロンティア戦略本会議」委員、厚生労働省、農林水産省、文部科学省、東京都等の委員を務めるほか、(社)全国調理師養成施設協会会長などで広く活躍している。